2011年2月4日金曜日

娘へのメール


                    作者 陽だまりのベンチ

 上空から見る波打ち際のサーファーはまるでイルカの大群が群れているようです、

久し振りに訪れた湘南海岸でのフライトを終えて海水浴シーズンが過ぎ人影も疎らな砂浜に降り立ちました、


直ぐこの場所を立ち去り難く防波堤に腰を降す、紺碧の空と海の境に飛び立った江ノ島がぼんやり見える、

目の前では練習中の教習生が校長から叱られている、若いカップルがその会話を面白そうに聞き耳を立てながら見学していました。


やがて立ち上がるとサンダルを無造作に脱ぎ捨て広げた両手を翼にしてまるで女の子の様に海へ向け走り出した。

眼が見えなくても波打ち際が分かったらしく立ち止まり膝を曲げ海水と戯れ始めた、

迎えに行った彼氏に手を引かれ戻って来た、良い飛びでしたねと声をかけると、うん気持ち良かったわ、何日か本当に飛びたいな!

明日は見舞いに行くけど何か欲しい物は?

入院中の娘に湘南の風を届けようと送ったメールです、


後書き

ガイドボランティア初体験の時に感想文を投稿しようと決めていました、でも中々実現出来そうに無いので趣味のパラグライダーで障害者さんと触れ合う事が出来た体験談を投稿します。

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