2011年6月10日金曜日

サウンドテーブルテニスに魅せられて

作者 陽だまりベンチ
「卓球(STT)ガイドどう思う」一緒にガイドした相馬さんが運営委員会の席上でうかぬ顔で話しかけて来た。
「視力障がい者団体の秩父旅行をガイドした時さ、ネットは逆さま、
椅子に座ったまま虫取り網で球拾いしているから睨みつけてやったんだよ」と、あの時後から加わった吉田さんのご主人が仲間達に得意げに話しているのを聞いてしまったの。
「彼は、玉津島チームのコーチらしいから、我々がやり方を良く聞かず勝手に練習を始めてた事に腹を立てたのかもね」と答える。
「彼も視力障がい者だけど、最近角膜手術して良く見える様になったんだよ」と重並さんが横から教えてくれました。
「そうだったの……」。
「STTのラケットはこう握るんだよ」注意してくれ、ちょっと煩そうだけどスポーツを愛する人、きっと上手くやって行けると思っていた。
卓球(STT)で見つけた、障がい者さんとの付き合い方の自信がガラガラ音を立てて崩れ落ちて行く気がしました。

それから数日後、富田さんからガイドの依頼が入り、重い足取りで練習場のある社協へ向かいました。
今度の大会に向けてサーブ練習からやりますと、1番隅を狙って次々にサーブを打ち込んで来る。
強烈過ぎてラケットをはじかれ、アイマスク無しでもサーブを返せない。
でも何とか打ち返すと今度は彼女がレシーブミスをした。
「サーブに集中しすぎるから次の動作に遅れが出るんだよ」と御主人からアドバイスされた。
やはり試合と言う目的が在ると精神面が鍛えられていくんだ、私のパラグライダーと通じる様に思えた。
2時間のハードな練習を終え台上に飛び散った汗を拭きながら、
「今日はとても良い練習が出来たわ、大会前にもう一度お願いしますね。」
この言葉で肩の重荷が取り除かれ、まるで月世界に立った様に心と体が急に軽くなりました。
一度は購入中止を決めたマイラケット、やっぱり買いに行こう!

STT: Sound Table Tennis の略称です

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