2012年4月12日木曜日

蜘蛛の糸


       作者 陽だまりベンチ
 「あいころさんとふれあいのメンバーで始めたSTT楽しむ会2年目の今年はSTT所沢市民クラブとして発展させたいとおもうのですが、皆様の御意見を聞かせて頂けないでしょうか」と練習後のミーテングで切り出した。
 
「一般会員が入ってくると障害者の私としては楽しめる機会が減るので今のままの方が良いな。」と障害者のAさん。
 「私も今までの仲間だけでやりたいわ、車椅子の人や、障害のない高齢者が増えるのは反対だわ、STTは視覚障害者だけのスポーツでしょ」と障害者のBさん。
 「私は趣味のパラグライダーを続けているお陰で、ここ10数年殆ど病気をしていません、でももう年だし体力的にいつまで続けられるか分かりません、しかしバリアフリースポーツのSTTならまだまだ出来る気がするのです。
 消費税論議が話題になっているように、超高齢化社会の日本では高齢者の高額医療費負担が納税者に重くのしかかっています、皆さんのお陰で運動習慣を身に付けた健康な高齢者が増える事で少しでも医療費負担が減らせるのではないでしょうか。
 障害者の貴方にだってSTTを普及させることで社会貢献ができるなんて嬉しくありませんか」と少し熱く語りかけたが。
 「議論が堂々めぐりしているので、この話はこのくらいで打ち切って次回の開催日をきめましょう」と障害者Cさんの冷めた答え。
この瞬間 蜘蛛の糸が切れて多くの亡者が下界に落っこちて行く光景が目に浮かびました……。

練習からの帰り桜の花を楽しみました

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